工事の進め方
工事請負契約
プラン、仕様、金額すべてをご確認していただいた上で、工事請負契約を締結します。
着工
地縄張り
敷地に縄を張り、角々には地杭(じぐい)を打ち、設計図どおりに建物の位置を地面に表します。
地鎮祭(起工式)
工事に着手する前、土地の神様を祀り、工事の無事を祈る儀式、地鎮祭を行います。地(じ)祭りとも言います。ご家族、親戚(しんせき)などが集まり、神職に工事の無事を祈ってもらいます。
地盤補強工事
事前の地盤調査の結果により、地盤補強方法・基礎形状を決定します。
表層改良、柱状改良、鋼管杭などを施す場合は、10年間の地盤保証が付きます。
基礎工事
基礎はベタ基礎を標準としています。
ベタ(ベース)部分から地中の湿気が上がってこないよう、防湿シートを敷き込みます。
配筋は、ベースは直径13mmの鉄筋を200mm間隔・厚さ150mm、立ち上がりは150mm巾・高さ410mmとします。
ベースのコンクリート打設後に立ち上がり部分の鉄筋、型枠、コンクリート工事へと進みます。
立ち上がりの鉄筋・型枠ができた段階で役所の配筋検査を受けます。
立ち上がり部分にコンクリートを流し込み、隙間なく十分に打ち固めます。コンクリート打設後、1週間の養生期間をとり、十分に養生した後、型枠を外すと基礎の完成です。
※配筋検査は、ベースと立ち上がり部分の2回です。
仮設足場
仮設足場は、建て方やその後の工事のためのもの。建て前の日程に合わせ、足場を組みます。
基礎の周りに、まだ姿のない家の大きさに合わせ足場を組みます。
土台敷き
建て前の1・2日先行して土台敷きを行います。
土台は、基礎の立ち上がりに床下の通気・換気のために基礎パッキン(強化プラスティック製)を設置した上に土台材を並べ、基礎のアンカーボルトにしっかりと固定、基礎パッキンは、土台全周に取り付けます(時々基礎パッキンが申し訳程度に取り付けてある現場を見ます)。
基礎パッキンにより床下に新鮮な空気が十分に行き渡るようになり、湿気を防ぎます。家の寿命を延ばす大切なことです。
床下は、床を支える束は鋼製束を使用。スリムな鋼製束は、床下にスペースを生み、点検や修理が手軽に行えます。
建て方(建前)
建て方(建前)は、朝から一日がかりで一気に家の骨組みをつくりあげる、メインイベント。担当大工さんの仲間が5~7人くらいと、荷揚げクレーンを操縦者によって作業が行われます。
朝一番に、現地にプレカット工場から材料が運び込まれ、組み上げる手順にあわせ、手際よく材料を降ろしていきます。使用する木材は全てJAS(日本農林規格)の品質基準のもと、工場でプレカットされたものです。(エルズハウスでは2社のプレカット工場を使っています)
クレーンが柱・梁といった部材を次から次へと大工さんの手元へ運びます。クレーンの長いアームで空高く部材が吊り上げられる姿は、見事なものです。
通し柱を建て、その後いっせいに1階の柱を立ち並べていきます。
次に、柱の先端に横架材の梁・桁を大きな木づちで打ち込みながらつないでいきます。その傍らで各柱が垂直に建っているか1本1本チェックしながら、金物を取り付けていきます。
2階は柱・梁だけではなく、床も敷き込んでいきます。床は構造用合板28mm厚です。根太を並べ合板を敷き込む床に比べ、床鳴りを防ぐとともに、水平方向の剛性を高めてくれます。
(1階の床は断熱材工事、給水給湯・排水などの設備配管工事があるため、後から床を張ります)
2階部分が組みあがったらいよいよ最後の屋根組です。小屋束を建て、母屋、・垂木の順に組み上げ、屋根の下地材の野地板、さらにアスファルトルーフィング防水を敷き込んでいきます。家のカタチがはっきりとわかるようになります。
最後は、雨で濡れてしまわないよう建物をブルーシートで囲ったりして、長い一日の建て前作業が終わります。
外での作業は天候に左右されます。天候により、日程が延期することもあります。
防水工事
屋根の防水は、アスファルトルーフィングという防水紙を下地材(野地板)全面に貼ります。防水紙のつなぎ目から雨が入り込まないように重ね貼りをします。
アスファルトルーフィング張りの後、屋根材の施工を行います。屋根材は、瓦やガルバニウム鋼板、不燃シングルなどから、建物のデザイン・勾配に適した材料を選びます。屋根材の選択は、建物のデザインの特徴を表現する上で、重要な役割があるとともに、構造的にも配慮が必要になります。
バルコニー等の防水
バルコニーの防水工事は、屋根・壁の防水に比べ、施工時期が遅く、工期の後半に行うことになります。
防水方法はFRP防水(FRP=Fiber Reinforced Plasticsの略で「繊維で強化されたプラスチック」のこと)としています。FRP防水の特長は軽くて丈夫、複雑な形状でも施工でき、着色ができることです。
サッシ取付工事
サッシ周りからの雨水漏れを防ぐため、開口部に防水シートを貼り込みます。サッシはアルミ樹脂複合サッシに複合ガラスを標準にしています。最近は複層ガラスに、さらに断熱・遮音・防犯対策に効果のあるLow-E複層ガラスを採用するケースが増えています。
アルミ樹脂複合サッシ+Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)
防腐・防蟻工事
防腐・防蟻加工を施した防腐土台または、現場にて木造協会認定の防腐・防蟻材を土台(防腐・防蟻加工を施した土台を使用する場合もある)及び床から立ち上がり1000mmまでの木部に塗っていきます。
設備配管工事
給水・給湯・排水の配管を行います。
電気配線工事
電気の配線を行います。
断熱・気密工事
床・壁・天井の断熱
天井及び外壁面に断熱材を隙間なく施し、その上にプラスターボードを張り込みます。
防火認定・住宅型式性能認定取得、ノンフロン・ノンホルムアルデヒドの断熱材を隙間無く施します。
中間検査
検査機関による中間検査を受けます。
造作・内装工事
壁と天井には、断熱材の上からプラスターボードを貼ります。
壁は厚さ12.5mm床から天井まで一枚で貼れるW900mm×H2700mmサイズのものを使用し、天井は9.5mm厚W900mm×H1800mmサイズと使い分けをします。
また床材貼りや、巾木・廻縁・階段・建具などの造作、棚・クロゼット・ニッチなどの造り付けを行います。
壁面と天井のクロス貼りや塗り壁は、仕上げ工事の一番最後に施します。
電気・設備機器設置、接続工事
住宅設備機器(キッチン・洗面化粧台・照明など)を設置します。
キッチン、洗面台、トイレなどの設備や、照明の取り付け工事を行います。
外装工事
外装デザインに合わせ、防湿シート張りをした後、金物通気工法によるサイディングやガルバニウム鋼板張り、 また、木ゴテや金ゴテを使った塗り壁仕上げや吹き付け塗装など、イメージにあった外装材で仕上げます。
クリーニング
クリーニングを行い、必要に応じて床のワックスがけなどを施します。
竣工検査
自主検査とともに検査機関による完了検査を受けます。また、仕事の仕上がりをお施主様ご自身で確認する施主検査を行い、キズなどがあれば補修工事をします。